離婚の前に
離婚を決意したなら、離婚届を出す前にこれからの生活をどうしていくかを考えなければなりません。
離婚においての一番の問題は、経済的な問題です。
母子世帯になる前に不就業だった母の就業状況
・「臨時・パート」・・・・51.6%が
・「常用雇用者」・・・・・3.8%
(厚生労働省の統計より)
・母子家庭の平均就労収入・・・・171万円。
・父子世帯の平均年間収入・・・・421万円。
専業主婦であった母が、常用雇用で就職することは難しく、収入も男性と比べて少ないのが現状です。
離婚をしたい一心でこれからの生活設計ができていないまま離婚届を出してしまい、困窮に陥るというケースが多くみられます。
そんな状況の中で、やはり養育費や慰謝料、財産分与などの取り決めは、重要になってきます。
「相手のと関わりたくない」や「何もいらないから早く分かれたい」などの理由で必要な取り決めをしないで、離婚をしてしまうと、後々後悔することになりかねません。
離婚をする際は、冷静になって相手ときちんと話し合いの場を持ち、必要な取り決めをし、ちゃんとした書面に残しておくことが大切です。
より良い明るい未来のために最善の策をとることをご提案いたします。
(参照:平成18年度全国母子家庭世帯等調査報告より)
離婚を決意したら、まず考えなければならないこと
1.経済的問題
離婚後の生活設計を具体的に考えていますか?
離婚してもどうにかなるという軽い考えでは、後々後悔することになりかねません。専業主婦や小さいお子様がいらっしゃる方は、就職がなかなか上手くいかないこともあります。慰謝料や養育費をあてにしていても、いつ支払いが滞るかはわかりません。自分ひとりで稼いでいくことができるか良く考えましょう。
2.住む家
離婚をしたら、夫婦は別々に暮らすのが一般的ですが、なかには元の家に住み、相手方が出て行くという方もいらっしゃると思います。出て行く場合にどこに住むのかを考えなければなりません。家のローンが残っている場合は、どちらが払うかも決めなくてはなりません。
3.子供の問題
お子様がいらっしゃる方は、親権、お子様の氏、学校などをどうするのか決めなくてはなりません。 親権者となる場合であれば、養育費のことも考えなければなりません。
子供の問題となると、養育費や親権にばかり気にしがちですが、一番に気を使わなくてはならないことは、お子様の心のケアです。両親の離婚で一番傷ついているのはお子様です。お子様に離婚をどう伝えるのか?をよく考えてください。
4.冷却期間をあける
離婚しようかと悩んでいるときは、相手の顔を見ただけでイライラする、話あおうと思ってもけんかになるという方が多くいらっしゃいます。こういう時期は、話し合いをしてもなかなか解決の糸口が見つからないものです。しばらく冷静に考える時間が必要です。離婚をする前に別居をするなどの冷却期間をもうけるのもいい方法だと思います。
5.本当に離婚したいのか
最後に、「本当に離婚したいのか」をもう一度よく考えてください。一時の感情で離婚を決めてしまっていないか、配偶者と円満な生活を取り戻すことはできないのか、冷静になってよく考えることも必要です。